今回は写真の回転や角度の傾きを修正する機能と
画像の周囲の不要な被写体が写り込んでしまっている部分を
切り取るようなトリミングについて解説します。
「せっかく綺麗に撮れたのに少し曲がってしまっている」
「端っこの◯◯が写っていなかったらよかったのに」
などという写真はたくさんあると思います。
しかし、そんな写真でもカンタンに修正することができる
機能を紹介します。
《画像の回転》
ここに1枚の女性の写真があります。
このように写真の向きが縦横 逆に表示されていたり、
写真によっては逆さまになっていたりすることがあります。
この場合画像自体を90度・180度回転することができます。
[イメージ]から[画像の回転]のところに合わせ、
その中から180度や90度(時計回り)(反時計回り)など
画像に合ったものを選択すると修正されます。
[カンバスを左右に反転]とは
↑上記の画像の向きから
↓下記の画像のように
左右対象に反転します。
[カンバスを上下に反転]も同様
上下に反転します。
この方法は複数のレイヤーを含め、
画像のドキュメント全体を回転させるための方法です。
この方法では今まで編集してきたものが
全て回転してしまいますので、
回転してほしくないものまで回転してしまいます。
そんな時はレイヤーごとに画像の回転をする機能を使いましょう。
それでは1度レイヤーを複製しておきましょう。
ここでは「女性」というレイヤーを、
右下の四角で囲ってある[新規レイヤーを作成]のところに
ドラッグ&ドロップで「女性のコピー」というレイヤーが複製されます。
回転させたい「女性のコピー」を選択した状態で
[編集]から[変形]で180度回転や
90度回転(時計回り)(反時計回り)など修正したいものを選びましょう。
今回は90度回転(時計回り)を選択しました。
すると下記画像のように選択した「女性のコピー」のレイヤーだけが
90度回転しました。
その時に合った、この2種類の回転方法をうまく使い分けて
回転機能を使っていきましょう。
《傾き補正》
こちらの画像は微妙に斜めになってしまっています。
このような時に使えるカンタンに修正する機能があります。
この画像では水平線が微妙に斜めになってしまっているので
水平に修正します。
まず下記画像の①の[切り抜きツール]を選択し
次に②の[消去]をクリックし、
画像のサイズや縦横比を初期化しておきます。
次に③の[角度補正]をクリックし有効にします。
次に④の[切り抜いたピクセルを削除]も有効にします。
そうしたら、本来水平であるべき水平線のラインに沿って
ドラッグし線を引き離すと自動的に傾きを補正してくれます。
先ほど[切り抜いたピクセルを削除]を有効にしているので
傾きによって生じる余白が含まれないように
画像の内側に合わせ、
右上の[◯]をクリックすると切り抜き操作が確定され
元々あった画像の外側が切り落とされます。
また、上記画像のようにタワーが垂直でない場合にも
[角度補正]では本来、垂直であるべきものに対して
縦にドラッグすると傾きを補正することもできます。
[切り抜きツール]のオプションバーの[角度補正]を
有効にし本来垂直であるべきラインに沿って線を引き、
[◯]をクリックすると確定され
水平の時と同様、こちらも垂直に補正されます。
《トリミング》
次に、写真を無駄に切り落とさずに
トリミングする方法を解説します。
一度元の状態に戻します。
上部[ファイル]から[復帰]を選択すると元の状態に戻ります。
[切り抜きツール]のオプションバーから[角度補正]を選択し、
[コンテンツに応じる]を有効にし[◯]をクリックします。
そうしたら先ほどと同じように
水平であるべきラインに沿って線を引きます。
すると今度は余白部分が含まれますが、
この状態で[◯]をクリックし確定をしますと、
画像の一部分を使って
自動的に余白の部分を補完してくれた状態でトリミングされました。
このように切り抜きによって画像に余白が生じる場合には
[コンテンツに応じる]を活用するといいでしょう。
それでは先ほどのタワーの画像に戻ります。
ここまでは自由な縦横比で切り抜きましたが、
画像の縦横比やサイズに制限がある場合には
オプションバーの
[縦横比のプリセットまたは切り抜きサイズを選択]から
選ぶことができます。
例えば、16:9の比率でタワーに注目させて切り取りたい場合は
16:9を選択し、[切り抜きツールのオーバーレイオプションを設定]から
[黄金螺旋]を選びます。
ここでShift+Oキーを数回押して
螺旋の中心をタワーの展望台部分が重なるように切り替えます。
さらに左右上下の枠を移動させたり
画像をドラッグして螺旋の中心を合わせます。
調整しましたら[◯]をクリックし確定させます。
このように画像の向き・傾きを調整したり、
または構図を整えながら指定した縦横比やサイズに
トリミングをする時には
[切り抜きツール]を活用しましょう。