今回は選択範囲をカンタンに調整できる
《選択とマスク》の調整の基本的な使い方を解説します。
以前までPhotoshopにあった便利なツールの
[境界線を調整]というツールが
さらに使いやすくなって[選択とマスク]という
ツールになりました。
ここに2枚の画像があります。
1枚目は何も加工がされていない
ライオンの赤ちゃんの可愛い画像、
2枚目は画像の周りを白くぼかす効果がかかった
ライオンの赤ちゃんの画像です。
ただ白くぼかす効果を入れるだけで
2枚目の方が雰囲気が出て可愛さが増した感じが出ます。
《選択とマスク》
それでは、まず選択するツールを選びます。
ここでは[楕円形選択ツール]を選びます。
まずオプションバーにある
[新規選択]になっているかを確認したら
画像の淵の内側を
ライオンの赤ちゃんの周りをドラッグし
楕円形で囲んでいきます。
通常はライオンの外側からドラッグをして
大体の大きさの楕円形で囲みますが
Macではoptionキーを、
WindowsではAltキーを押し続けた状態であれば
ライオンの中央から外側に向かって
ドラッグをして楕円形で囲むことができます。
選択範囲を作成した直後に新規選択があれば
選択範囲を直接ドラッグして
選択範囲の位置を移動させることができます。
この動作はいずれの選択ツールでも
共通する動作ですので覚えておきましょう。
上部の[表示]メニューで
[表示・非表示]の[スマートガイド]が有効であるか
確認してみましょう。
ここで[スマートガイド]にチェックが入っていて
有効であれば選択範囲をドラッグした時に
タテ・ヨコ・中央の
ガイドラインが表示されますので
配置の目安になるので便利です。
次に[選択とマスク]をクリックします。
この[選択とマスク]のボタンは
他の選択ツールでも共通して
オプションバーに配置されています。
クリックすると[選択とマスク]の調整画面に切り替わります。
表示モードのプルダウンをクリックし開くと
・オニオンスキン
・点線
・オーバーレイ
・黒地
・白地
・白黒
・レイヤー上
と7つから選択でき
選択範囲が見やすいものに切り替えます。
いずれも画像がはっきり表示されている部分が
選択範囲となります。
白黒を選ぶと白い部分が選択範囲となります。
ここではオーバーレイに切り替えます。
赤く表示されている部分が選択範囲の外側になります。
(赤い部分が選択範囲)
表示モードの下部では
表示輪郭を綺麗に選択するツールが並んでいます。
境界線を滑らかにする[滑らかに]や
境界線をぼかす[ぼかし]、
カンタンに選択範囲を反転させたりできる便利な調整画面です。
[反転]をクリックすると選択範囲の赤い部分が反転し、
楕円形で囲ったライオン部分が赤くなり
その外側の風景だけが選択範囲となります。
[ぼかし]の数値を100に上げると、
境界線にぼかしの効果が加わり
柔らかい感じになります。
さらに[エッジをシフト]のスライダーを
右方向にドラッグすると選択範囲が広がり、
左方向にドラッグしていくと選択範囲が狭くなっていきます。
ここでは[エッジをシフト]の数値を+50%にし
選択範囲を狭くしてみました。
これで[OK]をクリックすると
先ほど楕円形選択ツールで選択した範囲が
反転します。
(最初に選択した選択範囲の点線と
画像の外側にも点線がついていて
選択範囲が反転しているのがわかります)
ただ点線だけでは境界線のぼかし効果が
わかりづらくなっています。
上部の[編集]メニューから[塗りつぶし]を選ぶと、
ダイアログボックスが表示され
上部の[内容]のプルダウンを開き
[ホワイト]を選択し
[OK]をクリックします。
すると選択範囲の境界が淡くぼかしがかかった状態に
白く塗りつぶされます。
現在の選択範囲を解除するには
[選択範囲]から[選択を解除]を選ぶか、
Macではコマンドキー+Dキー、
Windowsではコントロール+Dキーをクリックしますと
選択範囲が解除されます。
このように一度作成した選択範囲の反転や
境界をぼかしたり、
選択範囲を広げたり狭くしたりすることが
[選択とマスク]調整画面で行うことができます。
選択するツールを使用している時には
この[選択とマスク]をうまく活用していきましょう。
知っておきたい画像編集用語
《ぼかし》《マスク》
《ぼかし》
写真の一部、または全体にモザイクがかかったような
ぼかし加工をカンタンに入れる機能。
写り込んでしまった
人物の顔などが判別できないようにするだけではなく、
全体にピントが合っている写真を
プロのカメラマンが撮ったような
手前の被写体だけにピントを合わせ
被写体以外の背景をぼかしたような
遠近感がはっきりわかるような
綺麗な画像に加工することもできる機能。
《マスク》
写真の色の明るさを補正する時に、
写真内の一部分だけを補正したい時が
色々な画像でよくあります。
そんな時にマスク機能を使って
選択範囲を定めると
その範囲内だけの
色調整や明るさ補正などを
修正することができる。
「マスクをかける」という。